完璧で究極のPCを目指して
お久しぶりです。
まずは宣伝させて下さい。
今年もアドベントカレンダー企画という事で初日の記事を担当する運びとなりました。
この企画は12/1からクリスマスを迎えるまでみんなで記事や文章を読んだり書いたりしようという試みです。
松本碧がみんなの書き物を読みたい Rev.2 Advent Calendar 2023 - Adventar
上記のリンクから参加できますので是非ご覧下さい。
さて、本題に入らせていただきます。
皆さんはPCをお持ちだろうか?
デスクトップ、ノート、タブレットなど様々な選択肢があると思うが、皆さんがPCを購入するときに考慮するのはどういった要素だろうか。
多くの方は価格だろう。あるいは好きなブランドかどうか。macOSにこだわりのある方はApple社製のパソコンになるだろう。他にはノートやタブレットなら持ち運びのしやすさとディスプレイの大きさをトレードオフにして悩んだりすると思う。ゲーム好きな方は特にスペックが気になるところだろう。
さて、ではデスクトップならどうだろうか。デスクトップパソコンで最も気にすべき要素はもちろん
見た目
であろう。
当たり前である。部屋に常に置いてあるデスクトップPCはもはやインテリアだ。ダサいPCを置いていると日常でストレスを感じてしまう。朝起きてPCの電源を点ける。その時必ず思うだろう。「あー、ダッセぇPC買っちゃったなあ」と。なぜ朝から陰鬱な気分にならなければならないのだろうか。そんな事は避けなければならない。
避けなければならないので、筆者は見た目重視でPCを購入する事にした。
今回探しているのはいわゆるゲーミングPCと呼ばれるモデルだ。一般的なPCと比べて高いスペックを要求される分値段も相応に高い。
幸い筆者は必要なスペック等はある程度自分で判断できる知識を持っているのであらゆる通販サイトや実店舗も含めて検討した。
その中でも最も気に入ったのが以下のモデルだ。
うむ、シンプルながらかっこいい。
これはXENOVAというメーカーのBTOモデルPCだ。BTOとは購入者がスペックを自由にカスタムしてオーダーできるサービスの事を言う。同製品のエントリーモデルの構成は以下の通り。
構成なんて見ても分からないよという方はあまり気にせず読み進めてほしい。こちらの値段が129,800円。ゲーミングPCのエントリーモデルとしては妥当な値段だろう。ただ筆者が望むスペックには少々物足りないのでここからカスタムを加えていく。
カスタム後の構成は以下の通り。
こちらの値段が218,770円となる。見た目にもお金をかけているので妥当な値段だろう。一方でこうも思うのだ。
22万出すならもっと良いのがあるんじゃない?
そこで、予算を22万前後と定めた上で再度他メーカーを調査した。
結果、22万出すほどの納得感を得られたモデルは残念ながら無かった。ではコスパを重視してPCを探そうか。恐らく同じスペックのPCが17万程度で買えるだろう。いや、ダメだ。毎朝陰鬱な気分になどなりとうない。やはり見た目にはこだわりたい。
かれこれ1ヶ月ほど悩んでいただろうか。ふとした瞬間に筆者の中のマリーアントワネットがこう言ったのだ。
良い既製品がないなら作れば良いじゃない!
(言ってない)
電流が走った。そうだ、作れば良いのだ。そうと決まれば早速行動に移さねば。
今回自作するコンセプトはとにかく見た目がクールなPCを作る事。スペックは最低限必要なスペックがそろえばそれ以上は求めない。予算は23万円とする。
早速パーツを揃えていこう。
見た目に拘るならばまずはケースだ。PCの最も外側の部分。1番目につく部分だ。
こんな何の変哲もないケースではいけないのだ。(シンプルなケースの良さも理解はできるが)
そして見つかったケースがこちら。
お、おしゃれすぎる。こんなに良いケースは見た事がない。
さて、こちらのケースのお値段は、、、?
高すぎる。馬鹿を言うんじゃない。買えるわけがない。
詳しく調べたところ、どうやら中国のメーカーから発売されているケースらしく、日本には卸されていないようだ。そのため国内でプレミア価格がついてしまっているのだろう。であれば大きな問題ではない。個人輸入すれば良いのだ。
というわけで輸入したものがこちら
Yeston sakura zeaginal ZC-09。
値段は38,043円+送料16,420円で合計54,463円。
いきなり結構な値段になってしまったが5万円の価値は十分あるケースだと感じた。
続いてCPU、PCの頭脳とも言えるパーツでCPUのスペックはPCのスペックに直結する。
今回購入したのはこちら
Ryzen 7 5700X。コストパフォーマンスに優れており発熱もあまりしない優秀なCPUの1つ。今買うなら7000番台を買うべきというのも考えたが、規格を合わせるためにその他のパーツも高級なパーツになってしまう。ここはコストパフォーマンスを優先してこちらを採用した。
値段は26,800円
続いてグラフィックボード。グラボやビデオカードとも呼ばれるパーツである。これはディスプレイに映像を表示させるためのパーツで、CPUが複雑なマルチタスクの計算を得意とするのに対し、こちらは単純だが膨大な量の計算を得意とする。このパーツの性能がゲームにおいてグラフィックの質を決める最も重要なパーツと言って良い。
今回購入したのはこちら
yeston sakura RTX3070。今回購入したPCケースと同じsakuraシリーズでケースとの相性も良い。こちらも中国から輸入した。スペックとしてはミドルクラス。実を言うと最新版の上位モデルであるRTX4070tiも候補にあったのだが今回購入したPCケースは特殊な構造でありRTX4070tiでは収まらないため、採用を見送った。グラフィックボードの性能比較サイトなどを見ているとRTX3070で4k画質は厳しいといった意見もちらほらあるが、実際のところ機能をフルに活用すれば多くのゲームで4k画質を実現できる。昨今のゲームではリアルタイムレイトレーシングという、光源の位置から影や光の加減をリアルタイムで変化させたり、鏡面に映る映像まで描画する高画質設定も存在するが、こちらはRTX3070の性能では少々難しい。ここは諦めよう。
値段は92,579円
続いてマザーボード。こちらはPCの土台とも言えるパーツで、マザーボードに電源や各種パーツを接続する事でPCとしての機能を実現できる。また、PCの各種パーツには規格があり、対応するマザーボードを購入する必要がある。
今回購入したのはこちら
ASRock B550M STEEL LEGEND。
上記の装飾がないマザーボードと比べていただければ分かりやすいと思うが高級感がある質感でシルバーの装飾は白系のPCを組むのに合わせやすいというメリットがある。中でも、STEEL LEGEND安くて頑丈を謳っているシリーズのためこちらを採用した。
値段は14,980円
続いてメモリ。これはよく作業机に例えられる。メモリな容量が大きいほど机の面積が広くなるイメージだ。つまり、より複雑な処理が必要なタスクもこなす事ができるようになる。
今回購入したのはこちら
ADT XPG SPECTRIX D50 16GB×2。メモリにも性能や規格などいくつかあるが今回これを選んだのはほぼ見た目だ。白基調で光る、加えて主張が強すぎない。他のパーツより目立つのは困るのだ。メモリ容量はゲーム用途なら8GB×2で十分というのが通説だが4Kゲーミングにおいては一部それ以上のメモリ容量を要求される事があるため16GB×2とした。また、見た目の上ではメモリは4本挿したいところだったが、実用上の問題で2本とした。
値段は10,580円
続いてストレージ。これはデータを記録するためのパーツだ。ゲームをインストールしたり画像を保存したりなど、重要なパーツである。
今回購入したのはこちら
WD_BLACK SN770 NVMe SSD 1TB GEN4。ストレージに関してはあまり強いこだわりはなく、1TBの容量で信頼できるメーカーのものを採用した。容量に関しては1TBをメインストレージとしており、次のPCにも引き継ぎたいデータや取り回しを良くしたいデータに関しては外付けの4TB HDDに保存する形式にしている。
値段は9,680円
続いて電源。PCの各パーツはとにかく通電することで機能する。各パーツに対して電気を供給する役割を担うパーツだ。
今回購入したのはこちら
MSI MAG A850GL PCIE5 WHITE。電源もあまりこだわりがあるわけではなく、750W給電でも問題はないはずだがライティング機能を持つパーツが多いので念のため850W給電のものを採用。また、電源本体と電源からのケーブルも白い点もポイントが高い。
値段は19,980円
続いてCPUクーラー。CPUというのはとにかく発熱するパーツだ。スマートフォンでゲームをやっていると異常に熱くなった経験などはないだろうか。小型化する以上、どうしてもクーラーのスペースを確保できないので発熱を抑えられないのだ。これがデストップPCの場合、冗談抜きで室温に影響を与えるほど発熱してしまう。そのためクーラーを搭載して少しでも熱を吸収してやる必要がある。クーラーには大きく分けて空冷と水冷の2種類がある。今回採用するのは水冷式クーラー。冷たい水でCPUを冷やし、熱くなった水をラジエーターで冷却して冷たい水に戻す。これらを循環させる事でCPUを常に冷たい水で冷却する仕組みだ。一般的に空冷式よりも冷却性能が高いとされる。
今回購入したのはこちら
ZEAGINESTON ZC-360水冷クーラー。メーカーはZEAGINESTONだが、これはyestonのsakuraシリーズとのコラボモデルで、こちらもPCケースとの相性が良い。実を言うと今回購入したCPUは発熱をあまりしないCPUになる。水冷式でも360mmほど大きなラジエーターでなくて良いし、なんなら空冷式でもよかった。が、見た目が良いのでこの製品を採用した。
値段は15,600円+送料4,964円=20,564円
続いてファン。PC内の空気の循環を促進させ、熱の篭った空気をPC外へ排出するためのパーツだ。
今回購入したのはこちら
ZEAGINESTON ZC-12025 RGBファン。もはや言うまい、sakuraシリーズ。こちらを2つ輸入。
値段は1,796円×2=3,598円
最後にOS。PCというのはパーツを組み合わせただけでは大した事はできない。OSが各パーツとユーザとのインタラクションを提供する事でウェブを見たりゲームをしたりという高度な操作が可能となる。
今回購入したのはこちら
MS Windows 11 HOME 日本語パッケージ版。
言わずと知れた二大OSの1つ。個人的にMacOSがあまり好きじゃないのと、ゲームやるならWindows一択なのでこちらを採用。
値段は16,580円
以上。
なかなか壮観である。
結束バンドや工具などを除けば以上のパーツを使用してPCを組み立てていく。
合計269,804円。
筆者は今初めて合計金額を算出し驚愕した。信じられないくらい予算オーバーしている。いや、まあ仕方ないか…。その分筆者が考える最高のPCになっているはず。
では早速組み立てていこう。まずはマザーボード。
各種パーツを組み込んだものがこちら。
続いてマザーボードをケースに組み込んだものがこちら。
クーラーを取り付け。
ここでおおよその組み立ては完了したので一度電源を入れて動作確認をしてみる。
動いた……!
一度電源を落として、だらしなく伸びてるコード類などを配線する作業に入る。
完成したものがこちら
いや、オシャレすぎる。我ながらマジで究極のPCを作ってしまった。
この後多少のトラブルはあったものの無事OSや各種ソフトウェアのインストールも完了して実機として運用できている。
PCとしての性能もさることながらインテリアとして本当に優秀なデザインに仕上がっているので毎日朝起きてPCをつける瞬間が幸せで仕方ない。
さて、今回筆者は最終的に自作を選択したものの、既製品の中にもデザインが優れた製品は多い。どのPCを買おうかと考える時間や、自作して完成するまでを通じて大変有意義で楽しい時間だった。読者の皆さんもPCを購入する際は是非見た目の部分にもこだわって検討していただければと思う。もしPCを購入する際や自作を検討する際に困ったことがあれば多少相談に乗れるのでよければ筆者まで。